おはようございます。
闘争と逃走。
同じ発音でも意味が正反対。
たとえ逃走してももう一度、
闘争すれば良いと思う原口です。
本日は
全てを失くす。
について記事を
書かせていただきます。
前回のあらすじ
色々な仕事を増やしていく中で
前の会社の部下がスタッフとして入社。
業務拡大。
そして、全てを失くす日が。
という内容でした。
全てを失くすきっかけ。
2011年3月11日
東北大震災。
当日、僕はアイドルさんの
事務所で打ち合わせを
していました。
ビルの13階で。
めちゃくちゃな揺れで、
窓やドアは軋み、
ビル全体がスイングして
いるようでした。
倒れる本棚、叫び声、
床に伏せてじっとしている以外
できる事がありませんでした。
本震が収まった瞬間に外に出ます。
外に出て、唖然としました。
放置された車、
色々な場所から聞こえる
救急車のサイレン
池袋での高速道路火災
その日を皮切りに僕がいる業界は
未曽有宇の大不況が訪れます。
次々にイベントやコンサートは
不謹慎という理由で中止に
なっていきます。
本来、魂の鎮魂の為に
行う花火大会まで。
使う電力は少量でしたが、
これも不謹慎という理由から。
ここから2年をかけて、
真綿で首を絞められるように
徐々に徐々に下降の一途をたどります。
なんとかやりくりをしている2年。
ついにすべてを失くす日がきます。
すでに着手していた
とあるプロジェクト。
生産終了段階になって
中止が決定しました。
その金額が
1980万円
になります。
僕の本業はキャッシュフローが
良くない事もあります。
海外と仕事をする場合、
デポジットで総額の30%を
着手時に支払い、
シッピング（出荷）時に
70%の残金を払います。
支払いが終わった後に
出荷になります。
国内で納品月の末に請求。
翌月に現金払い。
最大で5ヵ月後に現金化
という事もあります。
そして、その売掛をもっていた
会社が倒産します。
1980万円の回収は
できません。
しかし、生産された商品は
すでに、出来上がり日本へ
出荷されています。
イベントは中止。
つまり、協力先の仕事は
完結しています。
当時の事で話をすると
色々な方に
「よく支払いましたね」
とか
「倒産されたんだから
仕方がない、逃げても
よかったんじゃないですか？」
と言う方もいますが、その仕事を
お願いしていたのはこの話を
書いているときに、何度も
でてきている前の会社から
お世話になっている5人の
社長達です。
会社入社時に何の得もないのに、
僕を育ててくれた人たち。
独立時に水くせぇ！と怒ってくれた、
復帰を喜んでくれた、
笑顔でうなずいてくれた、
原口を信じてるから金なんか
気にするなと言ってくれた人たち。
社会人の親ともいえる大きな恩の
ある社長たちです。
独立後も何年も、一緒に
苦楽を共にしてきた人たち。
そんな人達に費用を
支払わない。
逃げる事はできません。
みんなを連れて連鎖倒産を
させる訳にはいきません。
会社のスタッフや工場までいれると
数百人の人を道連れにします。
僕は会社のお金と自分の保険、
積み立て、個人預金をかき集め、
1980万を支払います。
手元に残ったお金は500万程度。
親しいクライアントさんたちに
来てくれた前の会社の部下たちを、
出向に出し、給料を払い、
3か月後には雇用してもらい
手元に残ったのは100万ちょっとです。
いつも前向きで上を向いている
僕ですが、さすがに絶望しました。
どうしたらいいか
わからなくなりました。
めったに泣き言を言わない僕が
毎日、話をする友達の女の子に
初めて電話で泣き言を言いました。
その後
佐川急便給料
や
汲み取り清掃作業金額
や
まぐろ漁船給料
でネット検索などしていました。
絶望の中、再起にかけて
何ができるかを考えました。
本日はここまでになります。
最後まで読んでいただき、
ありがとうございます。
みなさんにとっていい一日になる事を
願っています。
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